代表質問 平成24年1月27日(1/7)
自由民主党の中曽根弘文です。私は自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会を代表して、野田総理大臣の施政方針演説に対し、質問いたします。
まず総理の施政方針演説に対する質問に入る前に、一言申し上げます。総理は、先日の民主党大会で、消費税増税の法案について、「参議院に法案を送って、野党にもう一度、この法案をつぶしたらどうなるかということをよく考えていただく手法も、時には採用して行こうではありませんか」というような恫喝まがいの発言をされました。
これは、法案も提出されてもいないうちから、二院制に於ける参議院の自由な審議権を否定するものです。議会は政府の政策の追認機関ではなく、法案の足らざるところは修正をし、なすべきでない政策については否決をし、議員自ら必要と考える法律を議論・立案していく場であり、議会制民主主義の根幹を否定するような発言は断じて許すことはできません。
総理は昨年9月の就任時に自らを「どじょう」と称して低姿勢でスタートし、所信表明演説では「政治に求められるのはいつの世も『正心誠意』の4文字があるのみ」と述べられました。今回のご発言のどこが「正心誠意」なのか、同じ方の発言とはとても思えません。
総理に対し、強く発言の撤回と謝罪を求めるものであります。
さて、総理の施政方針演説を聞き、私たち国会議員ばかりでなく国民の多くも、大変失望したことと思います。
政治が取り組むべき課題を並べ立て、耳触りの良い抽象的な覚悟や決意を述べるだけで、消費税を引き上げたいということ以外には全く具体性のないものでした。一国の総理として国家の基本政策の方向性を明示すべき施政方針演説であるならば、述べるべきは抽象論ではなく具体論であり、国民はこれからの暮らし向きがどうなり、日本の国はどういう方向へ進もうとしているのかを知りたいのであります。
これでは国民も野田内閣を支持できるわけがありません。
私は、こうした抽象論ではなく、国会という開かれた議論の場を通じて、野田内閣の誤りを質し、我が国の進むべき方向性を明確にしていきたいと考えます。
1.2012年の展望
昨年は、東日本大震災という、我が国にとって未曾有の大災害が起きた年でありました。
歴史ある美しき「ふるさと」が、大津波によっていとも簡単に破壊される姿。世界最先端の科学技術を自負してきた我が国が、放射能汚染を止めることもできない姿。これらを目の当たりにし、我々国民の価値観は大きく揺らぎました。
一方、被災された方々が、大きな悲しみに堪えながら、極限状態でも秩序を失わず力強く生き抜く姿。ボランティアの方々が、全国から被災地に駆け付け汗を流す姿。不眠不休で献身的に救助と復旧のために力を尽くす自衛官や消防隊員などの姿。どんな逆境からも立ち上がろうとする国民の力強さは、海外にも深い感銘を与えました。
その中で、政治の役割とは何かを深く考えさせられた一年でもありました。
他方、世界に目を転じれば、今年は激動の年であります。私のちょうど一年前の菅総理への代表質問でも指摘しましたが、「2012年問題」と言われるように、アメリカやロシアを始め世界の主要国で指導者の選挙や交代が行われます。
このような大きな政治の転換期には、各国の指導者は国内の権力基盤を強化することに専念し、自国の利益を強く打ち出した外交姿勢を取ると言われます。したがって我が国は、これまで以上に難しい外交の舵取りを迫られることが予想されます。
本日、私からは、こうした内外の情勢に対する、総理の基本的な方針を問いたいと思います。



